Introduction
岩石の物理特性を利用して,地下の断層やその中の流体流動を定量化することを目指しています。断層の中の流体流動挙動は,地熱・温泉資源をはじめ,火山噴火・地震発生予知の面でも非常に重要です。ところが,地下の水の流れは直接可視化することができないので,観測や数値モデリングによって間接的に推定する必要があります。このような推定値とリアルとのギャップを埋めるために,岩石物性の正しい理解が不可欠であると考えています。地下の岩石は多孔質体に限らず,微小なクラックから大きな亀裂(断層)を含むものまで様々です。これらを対象にした実験・数値解析(特に浸透率・電気比抵抗・地震波速度/減衰)によって,それぞれの類似/相違点を明らかにしながら,個々に適した新たな理論モデル(=岩石物理モデル)の開発を目指しています。古典的な多孔質弾性理論やクラックモデルに加え,研究の進んでいない,マクロな亀裂の岩石物性に特に注目しています。 略歴
Memberships
日本地質学会,日本地球惑星科学連合,日本地熱学会,物理探査学会,岩の力学連合会American Geophysical Union, Society of Exploration Geophysics